眠れなくなったあなたへ 8
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こんばんは。
けんじぇるです。
久しぶりの更新になります。元々はこの「眠れなくなったあなたへ」を書こうと思ったところからブログは始まりました。
読んでくれる人が少しでも、ホッと息をつけたら…なんてカッコつけて考えながら書いていました。そんなことを言いながら、ただ自分の思ったことを、包み隠さない部分を少しだけ、書き残したかったのかもしれません。
この前、夏葉社の出版した「さよならのあとで」という詩を読みなおしました。ヘンリー・スコット・ホランドというイギリスの神学者が書いたものです。
たった1編の英詩を42行の和詩に訳し一冊の本にまとめたもので、空白の真っ白いページもありながら、その一文と、間に書かれたイラスト、その余白にどこかひきこまれるような、包まれるような優しさを感じました。
いつもどうしようもないとき、眠れなくなったときに手にとりたくなる、手にとっている本です。
この本を復刊した夏葉社は、島田潤一郎さんが一人で立ち上げた出版社です。 島田さんは30歳まで小説家を目指し、バイトや派遣をしながら自分の目指す夢にむかっていました。でもある時、大切なひとをたて続けに失います。
自分のために生きてきた島田さんは、ここで大切なひとのために、本気で、生きようと動き出すのです。それは自分のため以上に苦しい道のりではありましたが、誰かのためには人を巻き込み、今では作り手にとことんこだわる出版社として支持をえています。
その出版社の目的であった、「さよならのあとで」の復刊は、待ち焦がれていたひとたちの心に静かに、優しく響くものがありました。
僕はこの本を読みながら、島田さんの本気の念いを感じます。そしてその念いをうけて、どうしようもなく自分を責め立てようとする自分がいるのです。
少しでもよくしようと思ってはいても、なかなかうまくはいかなくて、なんでダメなんだ。どうしたら変えられるんだと。
それでも自分が伝えることでたった一言の、”ありがとう”を言ってもらえる。それだけで救われます。救われました。ありがとうございます。
やはり誰かのため、自分ができることを少しずつでもしていくことは尊いものだと思いました。誰かのために行なっていることは、まわりまわって自分に戻ってくるのだと。
自分なりの言葉を書くようになって、少しずつではありますが声をかけてくれる方ができました。その人たちに助けられながら、今日も僕は言葉を残しています。”微力は無力ではない”ということです。あなたも、僕も。
今日はありがとうございました。また、眠れない夜に。
✳︎「眠れなくなったあなたへ」は不定期に更新しています
▽今回紹介した「さよならのあとで」です